円形脱毛になった時

これは私が２０代後半頃のことです。
ある日突然抜毛が目立つようになりました。その数日後だったと思います、「なんだろう？」と思いながら鏡の前で髪をかきわけながら調べてみると５００円玉くらいの円形脱毛を発見しました。その時の気持ちは例えようのない嫌なもので顔から血の気が引いて行くのを感じました。まさか、自分が円形脱毛になるとは・・・・・・・。とりあえず医師の診断を受けるために皮膚科へ行って塗り薬を頂きました。その後は医師のアドバイス通り、薬を塗ってマッサージの日々です。
しかし一向に回復する様子はなく、それどころか分け目ラインの幅が薄くなって広がっていき剃り込み部分も段々深くなっていきました。恐らく円形脱毛になったストレスでこのような男性型脱毛も併発したのだと思います。幸いだったのは円形脱毛がその１箇所だけだったことです（たぶん）。そもそも円形脱毛になった原因を考えてみました。
当時私は美容師を辞め、将来の生活の安定のために社会保険がある会社へ（髪の毛とは関わりがない会社）入社していました。しかし、１８０度違う仕事のためか自分の肌に合わず日々大きなストレスを感じていました。
「この仕事を一生続けるのか？」と自問自答していた日々の中で円形脱毛になってしまったというわけです。髪の毛は抜ける、仕事は肌に合わない。だったら思い切って転職しようと考え求人誌を購入してみると大手かつらメーカーＡ社の募集が掲載していました。ここなら社会保険もあるし仕事の内容も髪の毛に携わるものなので自分に合っていて願ったり叶ったりという気持ちになりました。さっそくＡ社へ面接に行き技術試験を受け、その数日後に合格通知が送付されてきました。何故かその合格通知書が円形脱毛の特効薬のように感じました。入社後間もなく円形脱毛部分から太い毛が生え始め男性型脱毛も回復していきました。太くなった分け目ラインや深くなった剃り込み部分もその後完全に治りました。
円形脱毛はともかく男性型脱毛と思われる部分までが同時に回復したのは何故でしょう？これは私の推測ですが円形脱毛になった理由が明白だったこと（仕事が肌に合わないなど）、原因と思っていたことを改善できたこと（転職して適職に変わったこと）、円形脱毛自体が早期に回復したことへの安心感。考えられるのはこれくらいです。
もし長期にわたって円形脱毛状態が続いていたら拡大していたかも知れません。もちろん私の場合は転職が容易にできたということで運が良かったということがあります。（半年で退職してしまった会社へは大変申し訳ない気持ちですが・・・）。
円形脱毛になってしまう原因は人によって様々だと思いますので一概に私と同じことをすれば回復するとは限りません。しかし、円形脱毛になる原因があるのならその原因を打開できれば回復する可能性が十分にあるのではないでしょうか。ありきたりですが、あきらめない気持ちが大切だと思います。