自分のかつらを今すぐチェック
ご使用中のかつらは自然でしょうか?どこかに問題はないのでしょうか? 仮に問題があったとしても他の人が「今日は人工毛がチリついているから何とかした方がいいよ」というアドバイスなどしてくれません。 下記の中に該当する箇所があるのか?ないのか?をご自身でチェックしておきましょう。 |
チェック1 毛量は適正ですか? パート① 街中などで、やたら毛量が多いかつらを着けている人を見かけます。一般的にかつらは、部分型(生え際~ツムジ前後までをカバーできるもの)を使用している方が多いのですが、その場合、側頭部や後頭部と毛量感が合っているか?などが重要です。分け目があるヘアスタイルの場合、分け目ラインの両側がまったく透けていない状態だと毛密度が濃すぎるということになります。また、年齢相応の毛量というのも大事です。同年代の方の毛量を思い浮かべてみてください。その毛量と装着した時の自分の毛量は同じくらいに見えますか?明らかに多いと感じたのならご購入店で毛量を減らしてもらいましょう。 |
チェック2 毛量は適正ですか? パート② チェック1では自然さをテーマに適正な毛量の解説をしましたが、こちらでは違う意味での適正な毛量を説明します。ヘアスタイル によっては多い毛量の方が良いというのもあります。例えば、ロックバンドのメンバーはライブをする時に、髪の根本を立たせてヘアスタイルを作るのが定番です。その場合は毛量を多くしないとベース部分が透けて見えてしまいます。 次に、かつらは消耗品ですから毛量は減っていきます。突然減るわけではなく、ある程度の期間を経て減っていきますので、新品時と比べてどの程度減ったのか気がつかないことがあります。今までは透けていなかったのに部分的に透けてしまいベースが見えてしまうことがありますので、合わせ鏡で全体を確認しましょう。透けているようなら、増毛修理が必要です。 *ALK-TFTのように地肌に透過するベースなら例え透けてもベース自体は見えないので安心です。 |
チェック3 髪色は合っていますか? 部分かつら(生え際~ツムジ前後までをカバーできるもの)を装着した場合、かつらの髪と自毛の両方が他人の目に映ります。髪色に違いがあるのかどうかは室内だけでチェックしてもわからないものです。太陽光の下でもチェックしてみた方がいいでしょう。仮に髪色の違いがあった場合ですが、頭頂部に着けているかつらの髪色が側頭部や後頭部の自毛の髪色と比べて少し明るい色に見える程度ならあまり問題はありません。 *例えば、周りの自毛が普通の黒色でかつらの髪は黒に近い濃い茶色という程度の差。つまり1トーンくらいの差。 しかし、その逆はよくありません。自毛で考えた場合、生え際から天頂付近の髪色の方が周りの髪色よりも暗いという人はいないからです。また、人毛かつらは使用の経過と共に少しずつ髪色が退色していきます。数ヶ月おきにチェックし、場合によっては必要に応じてかつらの髪を染めた方が良いでしょう。*市販の毛染剤(カラー剤)で大丈夫です。 |
チェック4 かつらの髪と自毛との交わり部分に段差はありませんか? 部分かつら(生え際からツムジ前後までをカバーできるもの)の場合ですが、かつらの外周の髪は自毛に交わります。自毛は伸びていきますのでかつらと自毛の交わり部分に段差が生じていきます。自毛の量や長さにもよりますので一概には言えませんが、合わせ鏡で自分の頭を真横から見て(側頭部を見て)交わり部分の下側(自毛の部分)が交わり部分より膨らんで見えるのなら不自然な段差が出ているということです。その場合はすぐに専門店で調整してもらいましょう。 |
チェック5 白髪の割合いは合っていますか? サイズの大小に関わらず部分かつらの場合、側頭部や後頭部の自毛との白髪量が合っているかがポイントです。かつらを作った時に割合を合わせてもその後自毛の白髪は増える場合があります。かつらを作ってから1年以上経っている場合は自毛の白髪量が増えている可能性がありますので、合わせ鏡で全体をチェックしてみましょう。もし、自毛の白髪が増えていて見た目にギャップを感じるようなら、かつらにも白髪増毛修理が必要です。 |
チェック6 生え際の装着位置は適正ですか? カツラを装着する場合、額の広さによって見た目の印象がかなり変わります。かつらを①眉上4cmと②眉上6cmに装着してみたとします。そうすると、①は毛量が多く見え、②はそれに比べて少なく見えます。理由は、①のように前気味に装着するほど、本来正面からでは見えないかつら後部の髪が視界に入りやすくなり、更に額(肌色感)の面積が減少するからです。逆に②は、かつら後部の髪が正面から見えなくなり額(肌色感)の面積が広がるので比較すると少なく見えます。眉上何センチの位置に装着しなければいけないという決まりはありませんが、年齢が20~30代ならば眉上4~5cm、40~50代は5~6cm、60~80代は6~8cmが一般的です。しかし、毛量や白髪量、生え際ラインの形やその人が年齢より若く見えるか、その逆かによっても位置は変わりますので「○○歳だから眉上〇cm」と決めつける必要はありません。よく、眉から指4本という話しを耳にしますがそれは誤りです、かつらの仕様内容とその方の顔つきによって似合う位置(自然な位置)は異なりますので、極力自分で位置を確定させずに客観的な目で見る家族の方か専門店の担当者に決めてもらいしょう。 |
チェック7 かつらの毛がちぢれていませんか? 人工毛でかつらを作った場合、毛のちぢれが発生することがあります。人工毛は標準タイプと高温耐熱タイプがありますが、ちぢれが発生するのは主に高温耐熱人工毛です。原因は摩擦や熱なので、ブラッシングやドライヤーの温風でそうなることが多いです。なってしまったら専門店で元に戻すことができますが、一度そうなった人工毛はまたすぐにちぢれてしまいます。業界的に高温耐熱人工毛を使用している会社は多いので作る際は取り扱い方法を詳しく聞きましょう。正しくご使用していればちぢれはほとんど起こりません。 |
チェック8 分け目の毛の根本がぺったりと寝ていませんか? 初めてご相談に来られるお客様の中で、かつらの分け目ラインの毛がぺったりと寝てしまっている方がいらっしゃいます。人間の髪で考えた場合、毛の根本から寝てしまうことはありません。寝てしまうのは人工毛の特徴の一つになります。本来、人間の髪はフワッとするものです、しかし根本から寝てしまってはフワッとしません。ご使用中のかつらが人工毛で製作されていてフワッとしづらい場合、人毛で増毛修理をすればミックス毛となり現状よりも改善されると思います。但し、毛密度が濃い場合は増毛修理ができないことがありますので専門店でご相談してみてください。 |
チェック9 ネットベースに植毛した毛の結び目が目立っていませんか? スキンベースと違ってネットベースには毛を結んで(植毛して)います。ということは、根本に毛の結び目があるということです。結び目が大きいと目立ちますのでツムジなどツブツブした感じに見えます。基本的には分け目やツムジなどスキン素材を使用して結び目がない植え方にします。又は、間近で見てもほとんど気づかれないくらい小さな結び目にできる技法を用います。このどちらかでもない場合は結び目が見えてしまいますのでチェックしてみましょう。 |
チェック10 人工肌(皮膚)などの裏面の光沢がなくなっていませんか? カツラの仕様として、人工肌(人工皮膚)という人の肌に見えるスキン素材やベース外周にかつら用テープが貼れるようにPU(ポリウレタン)を取り付ける場合があります。(かつらベースを裏から見て)スキン素材やPUの表面にコーティングが施されており光沢があります。これは、水分が浸透しないようにガードするためです。水分が浸透すると、やがて細かい亀裂が入り増えていきます。最終的には破損して使用できない状態になります。そこで、チェックなのですが、光沢があるか?ないか?を確認します。もし、光沢がなくなっていたなら購入店でコーティング修理を行った方が良いです。それが長持ちさせるポイントです。浅い亀裂ならコーティングで修復される可能性がありますが、深くなったら修理が効きませんので注意してください。 |